新生銀行は経営破たんしたり経営不振に陥ったりした企業を対象に、企業再生事業を始める。対象企業に出資するとともに運転資金を融資。経営ノウハウの助言などを通じて対象企業の収益体質を高めた後、株式公開して売却益も得る。まず会社整理手続き中のノンバンク、エクイオンとアポロファイナンスの再生を手がける。
エクイオン、アポロファイナンス両社は1996年に東京地方裁判所に会社整理を申請。事業を継続しながら銀行などに借入金を返済してきた。新生銀はエクイオンに150億円、アポロに100億円を融資し、残った債務を肩代わり返済する。同時に子会社を通じ2億円ずつ出資する。
新生銀は4月1日付で企業再生の専門部署を発足。再建の見込みがあれば取引の有無に関係なく対象にする方針で、両社のほかにも4社程度と交渉している。出融資合わせて1年で約1000億円を見込んでいる。資本金の全額を新生銀が出すこともあれば、投資ファンドをつくって外部から出資を募ることもある。