経済財政諮問会議は15日夕の会合で、経済活性化戦略と税制の在り方について論点整理を行った。竹中平蔵・経済財政政策担当相は会合後の記者会見で、民間議員提出資料の「経済活性化戦略の実施策」に示された6項目を中心に議論を深めることで一致したと述べた。
6項目は、1)日本を頭脳立国にするための高等教育など戦略的基盤整備、2)雇用拡大に資する生活産業の創造・発展、3)起業・廃業の促進、4)人材、不動産、金融資産、大学など眠れる経済資源の活性化、5)特にアジア・太平洋地域を視野に入れたグローバル課による活力再生、6)構造改革特区の設置。
一方、小泉純一郎首相は会合で、経済活性化戦略を基本としながらも、休日の増化・分散が消費にどう関係するのか、と問題提起し、休日が経済活動の関係についても会議で検討していくことになった。竹中経済財政相は会見で、「1カ月の休日が何日かで百貨店の売り上げが変わる」と指摘する一方、「ゴールデンウィークのように休日が集中し、(商品・サービスの)価格が高くなり、消費が抑制される」ケースもあると説明した。
税制の在り方に関する民間議員提出資料の説明では、1)財政規律維持と経済活性化策の両立、2)時間軸に沿った整理、3)税制と歳出の一体的検討、4)受益と負担の関係から税制の戦略的在り方を考えるべき−−などの指摘があった。
同相は、次回の3月末の会合で、税制の論点整理を行うほか、4月最初の会合にかけて経済活性化戦略のうち構造改革特区と高等教育改革について議論を深めたいと述べた。