日本銀行が15日発表した資金循環速報で、4月に迫ったペイオフの凍結解除をにらみ、2001年に個人や企業の金融資産が大きく移動している実態が裏付けられた。
2001年末の個人(家計部門)の金融資産の総額は、前年同期比0・3%減の1420兆4574億円と、統計開始以来初めて前年を割り込んだ。
中でも、4月から全額保護の特例がなくなる「定期性預金」は13兆655億円減の578兆6299億円と大きく減少した。これに対し、普通預金などの「流動性預金」は20兆9212億円増の148兆9412億円と急増しており、全額保護の特例が残る普通預金などへの預け換えが進んでいることが鮮明になった。
「国債」も31・5%増の11兆4796億円と大幅に残高を伸ばした。
(3月15日22:02)