厚生労働省と文部科学省は15日、今春卒業予定で就職を希望する高校生の就職内定率を発表した。今年1月現在で75・7%で、過去最低だった一昨年を3・6ポイント下回った。大学生の内定率は、先月1日現在で昨年を0・6ポイント上回る82・9%で、厚労省では、不況で求人数が限られる中で、企業が高卒より大卒を採用する傾向が強まっているとみている。
内定のない高校生は5万人。内定率は男子(80・3%)より女子(70・8%)が低く、約3割が就職先が決まっていない。
企業からの求人数は、昨年より11・8%少ない22万8000人。求職者1人に対する求人数を示す求人倍率も過去最低の1・12倍で、1992年の約3分の1に落ち込んでいる。
内定率が最も低い地域は北海道(60・0%)で、次いで南九州(67・0%)、北九州(67・1%)の順。IT(情報関連)不況の影響で工場閉鎖や生産ラインの縮小が相次いでいる東北は、昨年より10・7ポイント減の67・6%で最も減少幅が大きかった。
同省では「就職をあきらめた生徒も多いとみられるが、求職者には含まれないので、事態はより深刻」とみている。
(3月15日20:57)