柳沢金融担当相は、ペイオフ解禁を前に、銀行の経営基盤については体制整備が整ったとの見方を示す一方、信組・信金については、一部で体制整備に向けた取り組みが行われている、との見解を示した。
閣議後の会見で述べたもの。
柳沢担当相は、ペイオフ凍結解除前の金融機関の健全性について、「銀行については、出来上がった。信金・信組は努力してもらっているところがある」と述べた上で、「4月を迎える時には、展望が見えてくる」と語った。
さらに、ペイオフ後の金融機関の経営について、「一番責任が重いのは、経営者。先手先手を打って、健全性・収益性の展望を持つことが重要」と述べる一方、「立ち行かなければ、早目早目に手を打つことが必須だ」と経営者に対応を求めた。
1年9カ月ぶりに上方修正となった3月の月例経済報告については、「不良債権の新規発生を抑制する要因になり、前向きに評価できる」と述べたが、「設備投資が不振で、先行指標を見ても弱く、資金需要とそれに向けた貸し出しの面では、展望できる状況にはない」と語った。