大手生命保険各社は4月から企業年金の資金を受託運用する団体年金保険について、保証利回り(予定利率)を高くする代わりに解約手数料を導入する。日本生命保険は金利上昇時に手数料を徴収。第一生命保険は金利に関係なく流出する資金の約3%分を手数料とする方向だ。現行商品では資金流出を止めにくく、解約手数料の導入でそれに歯止めをかけるねらい。
第一生命の新商品は企業が解約でどれだけ損をするか分かりやすくするため、手数料を3%程度の定率とする案が有力だ。
日生は年金資金で購入した債券で含み損が発生している可能性のある金利上昇時に限り、解約手数料を求める。10年物国債の過去5年の平均利回りより解約時の利回りが高ければ、両者の金利差の五倍を手数料とする意向。今の長期金利の水準なら過去5年の利回りの方が高いので手数料は取らない。2004年4月の合併で合意した明治生命保険と安田生命保険も、日生同様の仕組みを検討中。