(回答先: ムーディーズ:日生、第一など生保8社を格下げ−見通しもネガティブ(東京 3月11日ブルームバーグ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 11 日 16:47:36)
米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは11日、主要生保8社の保険金支払いの履行能力を示す「保険財務格付け」を一斉に2〜3段階引き下げたと発表した。また、格付けが据え置かれた太陽生命保険を含め、全社の格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」とした。今回、住友生命保険が「支払い能力に疑問がある」とされる投機的等級に格下げされ、同ランクの主要生保は3社となった。
ムーディーズは、格下げの理由について(1)株安などによる予想以上の財務の劣化(2)市場の飽和感、契約者の不信感など業界を取り巻く環境に好転の兆しが見られない(3)資本増強策の効果が限定的――などを挙げている。生保各社はこうした環境を乗り切るため、合併・提携などの再編、株式など価格変動リスクのある資産の圧縮、人員削減などのリストラに乗り出しているが、ムーディーズは「生保業界の構造的欠陥を克服するには不十分」「時間を要する一方で効果は限定的」としている。
生保の財務に大きな影響を及ぼしてきた保有株式の価格下落は、最近の相場上昇で一息ついた状態だけに、対象となった各社は強く反発している。日本生命保険は同日、ムーディーズの格下げは、依頼に基づかない「勝手格付け」と指摘したうえで、「健全性に大きな変化はなく、突然の格下げは極めて遺憾」とのコメントを発表。投機的等級とされた住友生命は「(ムーディーズ以外の)信頼できる格付け会社からは高い格付けを取得している」と反論した。 【増田博樹】
◆主要生保の格付け◆
A3 日本(3)
Baa1 該当なし
Baa2 第一(2)、明治(3)、安田(3)、大同(2)、太陽
Baa3 富国(3)
Ba1 住友(3)
Ba2 該当なし
Ba3 三井(2)
(注)格付けの高い順。○数字は今回、引き下げられた段階数。朝日は2月に先行して格下げされ、現在Caa1。太陽は据え置き。住友、三井、朝日が投機的等級。
[毎日新聞3月11日] ( 2002-03-11-19:59 )