朝日生命保険が大株主として保有している企業11社の株式を大量処分したことが15日、明らかになった。旭電化工業の発行済み株数の約5%分、横浜ゴムの同3.6%分を処分した。発行済み株式数の5%超を保有する大株主が保有株数の変動の報告する義務に基き、朝日生命が14日付で関東財務局に株式大量保有報告書を提出した。
朝日生命は財務内容を改善するために、価格変動リスクの大きい株式の保有残高を圧縮している。今年度に入って既に5000億円程度の保有株式を売却したが、今回処分が明らかになったのはその一環。来期を含む向こう2年間でさらに5000億円を売却する見込み。
旭電化では今回の株式売却について「売却するとは聞いていたが、具体的な売却先など詳細な内容は未確認だ」(総務・法務部)という。朝日生命では「事前に売却を通告した企業と、しなかった企業がある」(広報部)としている。