デフレ対策を議題とした12日の経済財政諮問会議で、一層の金融緩和の是非を巡り、日本銀行の速水優総裁と出席閣僚らの間で激論が交わされたことが、15日発表された議事要旨で分かった。
速水総裁は「いくら資金を出しても(企業に資金需要が無く、資金は)回らない。もはや金融政策から物価に働きかけることはできない」と、さらなる金融緩和の効果を否定した。
これに対して、竹中経済財政相は「一方で効果が無いと言いながら、一方で金融緩和を続けると表明している」と日銀の“矛盾”を批判し、平沼経済産業相も「今の話の通りだったら、政府系金融機関に水を飲みたい人が行列を作ることはありえない。中小企業の大体8割が金融機関に全く相手にしてもらえない」と、貸し渋りの実態を挙げて反論した。民間議員の本間正明大阪大教授も「(金融政策で)もう一段踏み込みが必要だ」と主張した。
(2月15日20:13)