長期信用銀行などが発行する割引金融債が減少している。日銀によると2月末残高は9兆4500億円で、前年同月比21.7%減った。ペイオフ解禁を控え、4月以降は全額保護の対象でなくなる割引金融債から資金の一部が普通預金などに移っている可能性がある。
割引金融債のピークは1996年の27兆円。当時の約3分の1まで減ったことになる。日本興業銀行などが扱っている保護預かり専用の割引金融債はペイオフ解禁後も元本1000万円とその利息まで払い戻し保証されるが、販売はそれほど伸びていないようだ。
顧客が債券を自ら保管するか銀行が預かるかを選択できる割引金融債については、4月以降に発行銀行が破たんした場合、保有額が1000万円以下であっても払い戻しの保証がなくなる。