学生や自営業者らが加入する国民年金で、00年度に納められた保険料の割合(検認率)が過去最低の73.0%だったことが、社会保険庁が8日発表した「社会保険事業の概況」でわかった。長引く不況の影響などで未納者が増えたのが理由とみられ、国民年金の「空洞化」の深刻さが裏付けられた。検認率は92年度以降続落しており、制度が始まった61年度当初の73.9%さえも下回った。
また、サラリーマンらが対象の厚生年金や共済年金の加入者は00年度末で3742万人で、前年度末と比べて33万人(0.9%)減った。業績悪化で労使折半の保険料負担に耐えられず厚生年金から脱退する企業が相次いだり、リストラで失業した人が増えたりしたことが背景にあるとみられる。(21:10)