(回答先: 中部銀行が破たん申請=要請あれば日銀が特融(時事通信) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 08 日 17:16:39)
第二地方銀行の中部銀行(静岡市、栂井尚志頭取)は8日午後、金融庁に預金保険法に基づく破たん処理を申請する方向で最終調整に入った。金融庁は破たんを認定し、業務と資産を管理する金融整理管財人の派遣を決める。中部銀は預金の流出が響いて資金繰りに行き詰まる恐れが強まり、自主再建は困難と判断した。窓口業務は週明け以降も平常通り継続し、預金は全額保護される。破たん後の資金繰りは日銀が支援する。
銀行の破たんは昨年12月の石川銀行以来。銀行の資産で債務が完済できなくなった状態の債務超過ではなく、資金繰り難が理由だ。
金融庁は4月のペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本1000万円とその利息までとする措置)解禁に備えて経営不振の金融機関を整理する意向を持っており、中部銀と協議を重ねてきた。今回の破たん申請でも、ペイオフ解禁が大きな判断材料となったとみられる。
同庁は昨年秋から年末にかけて中部銀への検査を実施。2001年9月末の自己資本比率が健全性の目安となる4%を下回ったことが判明した。昨年末に早期是正措置を発動して資本の積み増しを急ぐよう求め、今月5日には経営内容の適切な情報開示を促す業務改善命令を出した。
中部銀は7日、24億円の増資を実施すると発表。自己資本比率は4%を上回る水準まで回復すると説明していた。ただ、苦しい収益環境に変わりはなく、金融庁も経営の先行きに懸念を強めていた。
同庁が派遣する金融整理管財人は資産内容を詳しく調べ、不良債権を整理回収機構(RCC)に売却する。預金は預金保険機構の資金援助によって全額保護される。
金融整理管財人は地元の金融機関をはじめとして業務の引き継ぎ先を探す。月内に見つからないと判断した場合は、暫定的な受け皿となる承継銀行(ブリッジバンク)に移す。
金融庁は受け皿がすぐに見つからない場合に銀行の業務を継続するため、預金保険機構の子会社として今月下旬に承継銀行を設立することを決めている。