投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
「各方面に確認作業を行いましたが、オリコに対する金融支援の一件については、当行としては全く聞いていません。従ってコメントできません」
３月７日深夜−日付的には８日未明−、信販大手のオリエントコーポレーション（オリコ）のメーンバンクである第一勧業銀行の広報担当責任者がこう言ってみせた。
７日のＮＨＫ夜７時のニュース（「ニュース７」）で、「オリコが第一勧業銀行に対して２０００億円の金融支援を要請」と報じたことを受けて、関係マスコミはまさに大混乱に陥ったと言っていいだろう。
「経営再建途中にあるオリコについては、いずれにしても何らかの形で金融支援が必要、ということで関係者の見方は一致していた。しかしこれまでの動きから判断すると、一連の支援策が具体化するのは早くても今年４月以降−つまり新年度に入ってからと踏んでいた」（大手日刊紙担当記者）
それだけにＮＨＫのニュースはまさに“寝耳に水”のものだったのである。
そして、第一勧業サイドの本件に関する正式な反応としては、本稿冒頭で紹介した通り。当事者のオリコサイドに至っては、全面否定なのだ。
だが、ＮＨＫのニュースを“誤報”として片付けるつもりは全くない。８日朝刊各紙も夜回り取材の結果、一斉に「オリコ、一勧に金融支援要請」と報じている。
「水面下では第一勧業銀行による金融支援策を軸とする経営再建計画の策定へ向けて、いろいろと動きがあることは間違いない。そしてそうした水面下の“動き”はここ１週間の間にかなり活発になったのではないか」（オリコの取引銀行役員）
そもそもオリコの経営状況は、本業のカード事業部門については好調なのだが、バブル期の不動産担保融資に失敗し数千億円規模の不良債権が発生しその影響で経営が急速に悪化しつつある。
「それでも９９年度から２０００年度にかけてトータルで約５０００億円もの不良債権処理を実施しているのです。もっともそれではまだまだ不十分ですが…」（関係者）
果たしてオリコの経営実態はどうなっているのだろうか。
「必要とされる不良債権処理を実施したならば、最低でも約４０００億円程度の債務超過に陥ることは間違いないでしょう。果たしてＮＨＫなどの言うように、２０００−３０００億円の金融支援だけでこと足りるかどうか…」（関係者）
いずれにしても、オリコの経営問題が表面化してしまったことで、今年度中に同社の経営再建計画が策定されることを促すよう、外部が強いプレッシャーをかけてくるのは間違いない。
「そしてそのことは金融庁サイドの意向でもあるのです。金融庁としては、経営不振に陥っている過剰債務企業についてはすべて今年度中に処理のメドをつける、という方針を内々に打ち出しています。ＮＨＫのニュースは、ある意味で金融庁の“メッセージ”と受けとめてもらっていいでしょう」（金融庁関係者）
こうしたコメントから判断しても、オリコの経営再建計画の策定作業が、金融庁主導で進むことは間違いない。
「またしても、金融庁の“リーク”からコトが始まった」（大手都銀役員）
果たして金融庁の思惑通りにコトは運ぶのだろうか。
2002/3/8
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。