日本銀行が8日発表した2月の通貨供給量(マネーサプライ)速報によると、代表的な指標である「M2+CD」(現金、要求払い預金、定期性預金、譲渡性預金の合計)の月中平均残高は、前年同月比3・7%増の659兆6000億円と、99年7月(4・0%増)以来の高い伸び率となった。中でも、普通預金などの「預金通貨」が同22・1%増と73年10月(23・7%)以来の急増となった。「現金通貨」も、同10・6%増と90年4月(13・5%)以来の高い伸びだった。一方、主に定期性の預金で構成される「準通貨」は同6・4%減と68年1月の統計開始以来、最大の減少率となった。
ペイオフ(破たん金融機関の預金の払い戻し保証額を元本1000万円とその利子までとする措置)の凍結の解除を4月に控え、預金者が定期預金から、普通預金や現金に資金を移していると見られる。
(3月8日12:56)