ドイツ証券チーフストラテジスト・武者陵司氏=日本当局の強烈な株価対策などにより3月危機は回避された。また、米国景気の予想外の強さやセンチメントの自律反転も危機回避の背景として挙げられる。日本の株式相場は短期的に上昇局面を迎えており、日経平均の上値は1万4000円を想定。ただ、ファンダメンタルズには何ら変化はなく日本が抱える基本的な問題は解決されないままであり、株価が底入れしたとは考えていない。海外の投資家も本質的には日本に対する厳しい見方を継続している。従って、中長期的な株価上昇は望み薄で株価が維持できるのはせいぜいい6月頃までだろう。7月以後は再び下落する可能性が高いとみている。