株式中心に運用する株式投資信託への資金流入に急ブレーキがかかっている。1月は資金流出額が流入額を上回ったもようだ。月間ベースの流出超は2000年1月以来2年ぶり。株価下落で運用成績が悪化したうえ、昨年にMMF(マネー・マネージメント・ファンド)の元本割れが相次いだことで、投信を敬遠する投資家が増えた。
国内の株式投信(公募)の昨年12月末の残高は14兆9000億円。1月月間の投信の販売額から解約・償還額を引いた資金流出入は、投信上位5社で100億円近い流出超になり、全体でも流出超になったようだ。組み入れている株式の値下がりもあり、1月末の残高は14兆円前後まで減ったもよう。
1月は銀行株やハイテク株が下げ止まらず株価の底割れ懸念が高まり、個人投資家の購入意欲が冷え込んだ。大型の株式投信の運用悪化も鮮明になっているうえ、昨年11月には安全性の高いとされたMMFの元本割れが相次いだため、「投信全体のイメージ低下につながった」という見方もある。