全国銀行協会が7日発表した2月末の預金・貸出金速報は、都市銀行7行の預金残高が前年同月末比8.1%増の215兆6588億円となった。7カ月連続の増加で伸び率は2000年1月以来の高さとなった。
ペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本1000万円とその利息までとする措置)凍結の解除を4月に控え、一般に信用度が高いとされる都銀に預金がシフトした可能性がある。ただ、全銀協は「昨年2月末に3.1%減だった反動が出た」と説明している。
預金残高は総預金から手形や小切手を除いた実質預金の推移をみた。都銀の伸びを背景に全国銀行(137行)の残高は3.2%増の482兆4823億円となった。地方銀行は0.1%増、第二地方銀行は0.8%減だった。
貸出金残高は3.2%減の441兆2642億円となり、35カ月連続で減少。企業の設備投資向けを中心に資金需要の低迷が続いている。