日本銀行の速水優総裁は15日午後、衆 院予算委員会で「中央銀行がさらに資金を供給しても、それに呼応して需要が 出てくるとは思わない」と述べ、一段の金融緩和に改めて否定的な見解を示し た。中塚宏氏(自由)の質問に答えた。
総裁はさらに「ベースマネーは前年比23%伸びているが、貸し出しは3% も減っており、実体経済は動いていない。さらに金を出しても、実体経済の構 造改革をやらないと、需要は生まれてこない」と述べた。
続いて答弁に立った竹中平蔵・経済財政担当相は「物価は中長期的には貨 幣的な現象だ。しかも、足元では実質金利も上昇している。大変難しいと思う が、工夫の余地はある」として、一段の金融緩和を求める姿勢をあらためて示 した。