2002/02/14(木)
昭和5年創業、建築工事
株式会社吉岡工務店
事業停止、事後処理を弁護士に一任
負債57億円
(株)吉岡工務店(資本金5000万円、大阪市中央区島之内1-11-30、代表吉岡清輝氏、従業員30人)は、2月13日に事業を停止し、事後処理を特別清算の方向で今川忠弁護士(大阪市北区堂島1-6-20、電話06-6341-7961)ほかに一任した。
当社は、1930年(昭和5年)創業、1959年(昭和34年)4月に法人改組した建築工事業者。ゼネコンやデベロッパーからの下請やJVのほか一般企業や病院などの受注も得る一方、不動産賃貸管理業務も行い、ピーク時の91年11月期には年売上高約64億3200万円を計上していた。
長年の業歴からゼネコンとのJV方式で大規模工事に多くの実績があり、バブル期には東京地区で賃貸不動産を購入、長野県で観光ホテル事業を計画するほか、本社ビル新築(91年9月)など積極的な設備投資、不動産投資を行っていた。バブル崩壊後の不動産不況でホテル事業が頓挫、物件購入のための金融機関からの多額借入金が負担となっていた。
このため、不動産の売却、人員の削減などのリストラを進めていたが、地価の一層の下落で不動産の売却が計画通り進展せず借入金の返済が遅れ、建設不況の長期化から受注はジリ貧傾向にあり、2000年同期の年売上高は約27億6900万円にまで減少、債務超過に陥っていた。
負債は2000年11月期末で手形割引を含め約57億円。