経済学者などで構成する政策構想フォーラム(代表世話人・大塚啓二郎政策研究大学院大学教授)は5日、東京都内の日本記者クラブでインフレ目標に関するシンポジウムを開いた。デフレを阻止するにはインフレ目標策の導入が有効との指摘が相次いだ。
出席者は伊藤隆敏一橋大学教授、斉藤誠同大教授、西村清彦東京大学教授の3人。インフレ目標策は物価上昇率を目標にして政策手段を動員する金融政策で、政府・与党の間で日銀に導入を求める声がある。
伊藤教授は「日銀が昨年3月に量的緩和政策を導入後も効果はみられず、大胆な発想の転換が必要だ」と指摘。斉藤教授は「日銀の説明責任を明確にするためにも有用だ」と発言するなど、インフレ目標策を肯定する意見が相次いだ。