平沼赳夫経済産業相は5日午前、閣議後の会見で、ブッシュ米大統領が鉄鋼製品に対する緊急輸入制限措置(セーフガード)の発動に関する決定を3月6日に控え、「そういう決断を、大統領がする可能性が非常にあると思っている」と述べた。そのうえで、日本はこれまで同様に自由貿易体制維持の観点から、最後まで発動回避に向けて説得を続けていきたいとの考えを示した。
大統領は日本時間の7日午前にも、決定を発表するとみられる。この問題をめぐり、日本の見解を説明するため先週訪米した経済産業省幹部も、米国際貿易委員会(ITC)が勧告した海外からの鉄鋼製品に最大40%の関税を課す案から、全く何も行わないという選択肢があるなかで、ブッシュ統領は、政治決断で何らか輸入制限措置を取る可能性はあるとしている。