柳沢伯夫金融相は5日午前の閣議後会見で、金融庁による特別検査が進むなかで3日、佐藤工業が会社更生法を申請したのに関連して、「不良債権処理、特に破たん懸念先は2−3年で処理してくださいと言っている。そのなかで法的整理なら早く見極め、再建なら実現可能性の高いものを出して早く処理してほしいと言っている」と述べた。
柳沢金融相は、市場の評価の低い大口債務企業に焦点をあてた特別検査の厳格化の影響としてだけでなく、昨春の経済対策以降、政府が取り組んでいる不良債権の抜本処理策の趣旨などを踏まえて、「銀行も動いている」との認識を示した。
また、企業の再編では他省庁との連携も強めているのかとの問いに対して金融相は、「各省庁も真剣に取り組んでいるとお見受けしている」と述べた。