リビアの最高指導者カダフィ大佐が投資会社を通じてイタリア最大の民間企業フィアットの株式2.004%を買収した。フィアットは1970年代後半から86年までの間に同大佐に最大15%の株式を買い占められた経験があり、市場の関心を集めている。
伊証券監視当局はリビアのLAFICOが2月27日時点でフィアット株を所有していると発表した。同社は今年1月、フィアット創業者アニエリ家所有のサッカーチーム「ユベントス」の株式5.31%も取得しており、同グループへの買収攻勢が鮮明になった。
フィアットは先月28日に公表した2001年12月期決算で7億9100万ユーロ(約920億円)の純損失を出し、9期ぶりの赤字決算となった。その直前、株価は93年以来の最安値で推移していた。