独立系投資会社のアドバンテッジパートナーズ(東京・千代田、笹沼泰助・リチャード・フォルソム両代表)は5月をメドに総額500億円の企業買収ファンド(投資基金)を設立する。国内の独立系としては最大規模のファンドとなる。大企業のリストラ加速などで買収案件が増えていることに対応、大型買収ができる資金力を確保する。
新ファンドは国内外の機関投資家、金融機関、事業会社から出資を募る。運用期間は10年で、10-15社程度に投資する。買収対象企業の将来の現金収支(キャッシュフロー)や資産などを担保に銀行から買収資金を借りるLBO(レバレッジド・バイアウト)方式も活用、1社あたり数百億円規模の買収も想定している。対象は国内の大企業の子会社や事業部門、経営不振企業、オーナー経営企業など。買収対象の経営陣も買収資金を一部出すマネジメントバイアウト(MBO)の手法などを活用する。原則として発行済み株式の51%以上を取得して役員を派遣。経営改善を進めて株式公開か会社売却で、株式値上がり益(キャピタルゲイン)を確保する。