03/01 23:38 北陸銀に譲渡で最終調整 経営破たんの石川銀 金融46
共同
経営破たんした第二地方銀行、石川銀行(金沢市)の金融整理管
財人が、北陸三県や北海道などに基盤を持つ地方銀行、北陸銀行(
富山市、犬島伸一郎頭取)に営業譲渡する方向で最終調整している
ことが一日、分かった。北陸銀は石川銀の資産内容を調べており、
五日までに結論を出す見通し。
北陸銀行の三月期連結決算は、大幅に不良債権を処理したことに
より、最終損益が千百七十億円の赤字に転落する見込み。政府に割
り当てた優先株も無配にし、資本増強策として地元自治体や企業を
対象に三百九十四億円の増資を実施したばかり。営業譲渡によって
さらに自己資本増強を迫られるため、同行内部には受け入れに慎重
な意見もある。
このため調整が難航した場合、預金保険法に基づく承継銀行(ブ
リッジバンク)が一時的な受け皿として設立される可能性がある。
管財人は当初、北国銀行(金沢市)に打診していたが、同行が営
業譲渡や分割譲渡に難色を示したため、受け皿探しを北陸銀行一本
に絞っていた。
北陸銀行は一九四三年設立。二○○一年三月末の預金残高は五兆
三千九百二十五億円。従業員は約三千六百人。
石川銀行は昨年九月末時点で約二百五十億円に上る不良債権の引
き当て、償却不足が判明し、連結ベースで二百二十八億円の債務超
過に転落。十二月二十八日に自主再建を断念、金融庁に破たん処理
を申請した。
(了) 020301 2338
[2002-03-01-23:38]