坂口厚生労働相は、失業率は、今しばらく、5.6%を前後する数字が続くだろう、との見通しを示した。
衆院予算委員会で城島正光委員(民主党)の質問に答えたもの。
2002年度完全失業率5.6%の達成は可能かとの質問に対し、坂口厚労相は、「(現状の)5.6%を、いましばらく前後する数字が続くだろう。(政府経済見通しで)5.6%を掲げた以上、政策を打ち続けるかになる」と述べた。
そのうえで、坂口厚労相は、雇用政策について、「従来の政策を延長・拡充しなければならない。さらに、新しい切り口を加えていかなければならない」と述べ、ワークシェアリングなどの考え方を指摘した。
一方、竹中経済財政担当相は、政府経済見通しは公約ではなく、想定される経済の姿と理解されているとしたうえで、「(失業率が)足許高まるなかで、慎重に注意深く見守らなければならない」と述べた。
完全失業率が2001年12月に5.6%と既往最高を更新するなど、高止まっていることについて、竹中担当相は、「経済全体は、2002年度後半から、循環論的には明るい局面に入っていくとみている。ただ、雇用指標は遅行性が高く、大変厳しいと考える。足許高いのは、GDPに対して従来より敏感に動いており、(2001年度)第2次補正の雇用に与える影響は、従来より強く表れる」と述べた。