柳沢伯夫金融担当相は1日の会見で、速水優日銀総裁が銀行への公的資金の年度内投入を求めたことについて、「速水総裁の意向は『(投入についての)考えを年度内に発表しておいた方がいい』ということと聞いている。我々としてはこれまで言っていることと変わってなく、速水総裁の言ったことは政府のデフレ対応策に盛り込んでいる」と述べた。
デフレ対応策は、公的資金について、「金融危機の恐れがあり、必要と判断された場合は、資本増強を含むあらゆる措置を講じる」と、従来の柳沢金融相らの姿勢を基本的に踏襲しており、柳沢金融相の発言は、公的資金問題は決着済みとの認識を示したものだ。
また、柳沢金融相は日銀の追加緩和について、「年度末の金融機関の資金繰りも念頭に置いた措置で大変ありがたい」と歓迎した。【木村旬】
[毎日新聞3月1日] ( 2002-03-01-21:05 )