経営統合に向けて協議していた、フジタ、三井建設、住友建設の準大手ゼネコン3社
が14日、2003年春の統合で基本合意したことが明らかになった。15日に正式発表
する。
統合後の3社合計の売上高(2001年3月期)は連結ベースで約1兆3000億円に
達し、鹿島、大成建設などスーパーゼネコンに匹敵するゼネコンが誕生する。
統合の方式は、フジタの不動産事業部門など不採算部門を分割したうえで、フジタの
都市開発、三井建設の建築、住友建設の土木など、それぞれ得意の技術分野を生か
して事業部門を再編成し、持ち株会社方式で統合する方式が有力だ。統合で補完効
果をあげるとともに、もう一段の人員削減や不良資産の処分などリストラに踏み切ると
見られる。
フジタは99年3月に1200億円、三井建設は2001年3月に1420億円の債権放棄
を取引銀行から受けて経営再建を進めてきた。しかし、公共事業の削減や景気後退に
よる民間工事の減少などで業績が低迷し、再建は難航していた。さらに住友建設も保
有不動産の含み損処理などの経営課題を抱えている。
先月末、三井建設と住友建設が先行して統合を発表した後、有利子負債の多いフジ
タの会社分割を前提に、3社統合の検討を続けてきた。
ただ、統合によって有利子負債は1兆3000億円(2001年3月末)に膨らむため、
今後は取引行に資金支援を要請する必要が出てきそうだ。