<東海東京調査センター投資情報部長 水谷秀夫氏>
デフレ対策に続いて、日銀政策決定会合の内容も予想の範囲内だったが、これで失望売りを浴びるという雰囲気はない、とみている。ここまでの上昇の要因はカラ売り規制の影響が大きく、政策への期待感が理由ではない。きょうは、後半、株価が伸び悩んだものの、レンジ上限に達していただけに、政策決定会合を受けての動きとは言えないだろう。
結局、行き詰まりという状態から大きく変化したわけではない。そうした中で、唯一、一連の対策の中で即効性があったのが株価対策だけということが、はっきりした。
政府の株価に対する意識が異常とも言えるくらい強いため、おそらく、期末にかけて株価が崩れることは考えにくいが、株価がレンジ上限を突破して本格的な上昇に転じるためには、次の一手が欲しいところだ。そうした意味で、今後は特別検査後の政策動向に関心が移ったと言える。