27日付の英フィナンシャル・タイムズ紙は社説で、空売りに関連した法令違反で金融庁が外国証券への処分を相次いで下していることについて、「顕微鏡でアメーバを詳しく調べる一方で、望遠鏡で象を見つけることには失敗している」と邦銀の不良債権への対処の仕方との違いを批判した。
同紙は、外国証券を処分する一方で「金融庁は邦銀の不良債権に対する引き当てについてはなお驚くほど寛大に見える」とし、外国証券との対応の違いから「政治的な動機に基づくものだという疑念を強めるだけだろう」ともいう。
その上で「小泉内閣が改革を実現できるという信頼を投資家がどんどん後退させている悲しい真実を認めるよりも、市場のパフォーマンスの悪さを不正な海外の投機家のせいにする方がたやすいのは当然だろう」という。
〔NQN〕