政府は27日、在日朝鮮人系の朝銀信用組合の破たん処理で、預金の全額保護のため公的資金援助を行う際には、在日本朝鮮人総連合会など特定の組織との関係解消を条件とする方針を固めた。金融庁は、破たんした朝銀信組の受け皿として4信組の設立認可を予備審査しているが、朝銀による不正融資や北朝鮮への送金疑惑が問題となっていることから、公的資金投入には不正な資金の流れを断つことが必要と判断した。
柳沢金融相は26日の衆院予算委員会で、「受け皿を認可する場合は当然、何らかの組織的なものとの関係が断絶されて確実な独立性が担保されなければならない」と述べ、金融機関の公共性の観点から厳しく対処する考えを示した。
破たんした朝銀信組には、名義人が実在しない仮名口座や他人名義の借名口座が多数確認されている。金融庁はこれらの預金口座を整理回収機構(RCC)に移管するか、受け皿信組に譲渡した後に資金援助の対象から除外する方法を検討している。
(2月27日16:30)