<東京三菱銀行 為替資金部チーフアナリスト 深谷幸司氏>
きょう正式に発表される“総合デフレ対策”の政府最終案を見る限り、予想された通りの内容でもあり、特段サプライズはない。それほど期待された内容であった訳でもないことから、大きく失望感を誘うということにはならないだろう。“デフレ対策”とは、そもそも即効性があるものでもなく、円を積極的に買うという状況にならないが、株価対策の意味合いが強いなか、株式市場が好感することは期待され、そういった意味からは、円を売りにくくはなったと言えるだろう。ただ、日本の置かれた厳しい経済情勢を根本的に好転させることは難しく、中長期的に円売り材料が残ると言っていいだろう。
“総合デフレ対策”の発表を受けて、特段取引レンジが変わるとはみておらず、ドル/円は、133円〜135.50円程度のレンジ内で推移が続くとみている。