自民党は26日午前のデフレ対策特命委員会で、総合的なデフレ対策を決定した。相沢英之委員長が同日、小泉首相に提出し、政府が27日にまとめるデフレ対策への盛り込みを要請する。
株式市場の活性化策として、「銀行等保有株式取得機構」の買い取り対象を拡大し、〈1〉企業などが保有する銀行株〈2〉保険会社が保有する株――も加えることとした。また、2002年度補正予算編成を念頭に置いた財政出動の検討や、特定時期の平均消費者物価指数を基準に、年率1―2%の物価上昇率を目指す「インフレ目標」の採用を求めている。
整理回収機構(RCC)による不良債権処理については、損失を恐れずに時価による買い取り促進を求め、2003年3月までに2兆円以上の処理を目指すこととした。体制強化のために金融機関からの人材派遣を要請する。
税制面では、住宅取得を条件とした贈与税の軽減や、個人の土地譲渡益課税の税率引き下げ、土地取引に重層的に課税されている登録免許税、不動産取得税の廃止・縮小に加え、低公害車の購入促進のための税制拡充なども盛り込んだ。
金融機関への公的資金再注入に関しては、「金融危機の恐れがある場合には、ちゅうちょなく果断に対処する」とするにとどめた。
(2月26日12:01)