金融庁の森昭治長官は25日の記者会見で、金融機関の流動性危機への対応について「仮に流動性に問題が生じる事態が起きれば(信用秩序維持のための日銀の業務を定めた)日銀法38条に基づき、日銀が果たすべき役割を果たすと期待されている」と述べた。信用秩序を維持するためには、日銀による無担保の金融機関向け特別融資(日銀特融)の活用が必要との認識を示した。
現在の金融機関の資金繰りの動向については「現時点で流動性に問題が生じているとは思っていない」と強調。4月からのペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本1000万円とその利息までとする措置)凍結解除を控え、各地の財務局や日銀の支店と連携し「細心の注意で流動性の動きを監視している」と述べた。