自民党の堀内光雄総務会長は25日、東京都内で講演し、現在の経済情勢について「3月危機が現実を帯びてきた」との見方を示した。銀行に対する市場の信認が揺らいでいるためで、政府が公的資金を注入して「銀行をつぶさない」との意思表示を明確にする必要があると主張。さらに4月のペイオフ解禁についても「1年延ばすのが一番良い」と語り、金融恐慌の発生を未然に防ぐために政府はなりふり構わずに取り組むべき、との考えを明らかにした。
堀内会長は自身の通産相時代に北海道拓殖銀行が破たんし、北海道経済がいまだに立ち直っていないことや、旧長銀、旧日債銀の破たんで倒産が激増するなど日本経済に与えた悪影響の大きさを指摘。「産業界は大変なことになる。3つの銀行の倒産を教訓として、同じ事を繰り返してはいけない」と強調した。