日銀大阪支店の武藤英二新支店長(理事)は、金融システムの安定化に向けて、できる限りの側面支援を行いたい、との考えを示した。
支店長交代の記者会見で述べたもの。
同支店長は、「金融システムの安定化に向けては、言うまでもなく、個別金融機関の経営者の努力や判断によるところが第一義というわけだ。その点を前提とした上で、できる限りの側面支援を図っていきたいと思っている」と語った。
一方、三谷隆博・前支店長は、国内景気の現状について、「昨年末あたりから、いわゆるIT(情報技術)バブルの崩壊ということで、景気は悪化の一途をたどっており、今でも厳しさを増している。そういった中で、もちろん明るい話もまったくないわけではない。今回の景気後退の発火点となったIT関係では少しずつ在庫調整が世界的に進んできて、そろそろ底を脱しそうだという動きも見える。しかし、国内を見ると、失業問題や企業の業績悪化の問題など、先行きがまだ非常に厳しい」との認識を示した。
三谷・前支店長は、本店の理事として、信用機構室・考査局・業務局・システム情報局を担当することになっている。