松下電器産業は21日、2002年3月期連結決算の業績予想を大幅に下方修正した。税引き後損益の赤字幅は昨年10月時点の予想に比べ、1730億円拡大して4380億円(前期は415億円の黒字)、本業のもうけを示す営業損益の赤字幅も670億円拡大して2270億円(前期は1884億円の黒字)になる。
携帯電話事業を担う松下通信工業など、連結子会社の業績が軒並み悪化したことに加え、昨年導入した早期退職者優遇制度の応募者など計約1万3000人への退職加算金が膨らんだ。売上高はこれまでの予想通り6兆8000億円(前期比11・5%減)に据え置いた。
これを受け、今年4月以降、松下電器の全役員の賞与をゼロにしたうえ、報酬についても森下洋一会長と中村邦夫社長は30%、それ以外の役員は20%をそれぞれカットする。6円25銭を予定していた期末配当も3円75銭に減額する。
(2月21日18:54)