中堅ゼネコンでマンション建築大手の長谷工コーポレーション(本店・東京都)が、債務の株式化による1500億円程度の金融支援を主要取引行の大和銀行などから受けることが20日明らかになった。現在、約5400億円ある連結有利子負債を3年間で2500億円程度にする新たな再建計画を作る。05年春をめどにグループを持ち株会社化し、マンション事業に集中する。21日にも発表する。
同社は、99年5月に取引金融機関との間で総額3546億円の債務免除を受けることで合意し、再建を進めてきた。しかし、計画期間が15年と長く市場からの信認を得ることが出来ず、最近は受注も伸び悩み、新たな再建策を模索してきた。持ち株会社化によるグループの抜本再編をセットにすることで金融機関側と調整してきた。
同社は売上高の90%近くを比較的好調な民間分譲マンション事業が占める。公共事業など土木工事は6%程度だが、公共事業は今後大幅な縮小が予想されることから原則撤退する。
今後はマンション建築での企画提案力などを強化し、マンション関連の総合会社として競争力を向上させる構想だ。
同社は37年に兵庫県内で創業。資本金は約1130億円。01年3月期の連結売上高は4589億円で当期利益は953億円。従業員は3272人