日銀総裁はインフレ目標導入に否定的 読売新聞2/14
日本銀行の速水優総裁は13日の記者会見で、物価上昇率に目標を設定する「インフレ目標」の導入論が政府・与党の一部で浮上していることについて、「インフレで困っている国が(物価上昇の)上限設定のために用いるのが普通だ。先に金利や物価が上がり、実体経済が後から付いてくることはありえない」と述べ、導入に否定的な考えを示した。
また、政府の経済財政諮問会議などで一層の金融緩和を求める声が出ていることについては、「日銀がさらに資金供給しても民間需要が頭をもたげるか疑わしい」と述べ、一段の金融緩和に慎重な姿勢を見せた。
ただ、現在の金融緩和の効果に関しては「量的緩和が、銀行貸し出しを通じて企業、家計に資金が回る効果が、まだ出ていない」と認め、「構造改革により規制緩和し、競争原理が働くようにすることが必要だ」と強調した。
(2月13日22:31)