【ワシントン14日共同】
14日付米紙ワシントン・ポストは小泉純一郎首相が発表したデフレ対策について、新味がないうえ実行できるかどうかさえ確かでないとの見方が多く、ブッシュ米大統領の初訪日前に外国人投資家は既に日本を「格下げ」したなどとする東京発の辛口の記事を掲載した。
同紙はデフレ対策の中身について「聞いたことのあるものばかり。市場では既に赤信号が点滅。世界の投資家は日本の格付けを『BBB』に落とした」という証券アナリストのコメントを紹介。さらに日本の現状は「1997年から98年の金融危機と同じ兆候を示している」と指摘した。
危機を防ぐべき立場の小泉首相については、国民的人気のあった田中真紀子外相を更迭したことで支持率が急落した事実を紹介。「改革」の具体的成果が上がらないことについて「小泉首相はサッチャー(元英首相)やレーガン(元米大統領)のように日本経済を立て直す救世主と目されたが、その見方は急速に消えている」との米証券会社東京駐在員の意見を伝えた。