<中央三井アセットマネジメント運用第2部次長 澄川靖氏>
RCC(整理回収機構)による実質簿価での不良債権買い取り構想や、日銀総裁の公的資金注入進言報道などで、下値は売り込みにくくなっている。しかし、具体的なものが固まっていないため、日経平均で1万円付近の上値が重くなっている。
竹中経済財政担当相などが、公的資金注入について発言を後退させたといわれているが、まだ、政府の方針が固まっていないため、ああしたいい方になったものではないか。いずれにしろ、銀行への公的資金注入やRCCの実質簿価などによる買い取りは、やらなければならないだろう。
本来であれば、モラルハザードなどの問題があり、取り得ない措置ではあるが、今はデフレから短期間で脱出しなければならない時期だ。これまでのやり方では行き詰まっており、そうした対応も必要だろう。