(回答先: 相続税でボーンと 2002.2.10 NHK日曜討論 投稿者 ファイナンシャル・ディテクター 日時 2002 年 2 月 20 日 10:21:56)
ファイナンシャル・ディテクターさん、こんにちわ。
>今は1400兆円持っている方々がそのまま亡くなられてボーンと相続税で
>もっていかれるのではなくもっと有効にそのお金を活用する方法はないのか
>と、デフレを解消する方法で早くやっていきたい。
まず、相続税でポーンとはもって行かれません。
配偶者は無条件に(例え1千億円でも)1/2は課税評価金額から控除されます。
その他の法定相続人も、1人当たり4千3百万円?が基礎控除されます。
さらに、事業を相続する場合も免税特典があります。
具体的には、2億円相当の遺産があるとして、配偶者が1億円を相続し、3人の子供が均等に3千3百万円ずつ相続すれば、相続税を支払う必要がありません。
おそらく、国民の90%以上が相続税を支払う必要がないでしょう。
久間章生氏は、このようにありもしない相続税の高負担性をぶち上げて、「贈与税」の軽減を計る税制を改革を行いたいと主張したいのでしょう。
「贈与税」は、1人当たり60万円までは非課税です。
そして、実態として、小遣い(例え1千万円でも消費してしまえば)や衣服(例え年間1千万円でも)などのかたちで贈与されるものは税務当局から追っかけられていません。
子息のためにポルシェを買ってやったとしても、名義を親のものにしていれば贈与とはなりません。
しかし、株式や不動産など、所有権が名義書換や登記などでさらされるものを贈与すると、税務署から調査が入り、非課税金額を超えた部分に贈与税が課税されます。
現状は、株価も地価も低迷しています。そして、相続税をポーンともって行かれると考えているごく少数しかいない資産家は、なんとかポーンともって行かれない方法はないかと考えています。
この二つが結合すると、不動産購入や証券投資のために贈与した部分の相続税は、非課税もしくは極めて低い税率にしようという“政策”を誘導します。
結論的に言えば、資産家を優遇する税制改正を行って、地価や株価を何とか上げたいという話です。
そして、今盛んに画策されている税制改正の話も、このような金持ち優遇の方向をめざしたものです、
竹中経済財政担当相は、サッチャーにはなれない人格の持ち主のようで、そのような金持ち優遇税制に後ろめたい気持ちを持っているようですが(笑)