輸入牛肉を「讃岐牛」などの国産牛肉と偽装して販売していた食肉加工販売会社「カワイ」(高松市、河合政弘社長)が19日、高松地裁に民事再生法の適用を申請し、経営破たんした。帝国データバンクによると負債額は約14億3600万円。
カワイは昨年5〜9月、国産牛肉の贈答用詰め合わせ商品「こぱっく」に米国産輸入牛肉を混ぜて出荷。一部は大手百貨店「三越」がカタログ販売していた。また、郵便局の「ゆうパック」でも岡山産と偽って輸入牛を出荷。中国四国農政局などがJAS(日本農林規格)法違反の疑いで、同社などを立ち入り検査している。
同社は1926年に開業。昨年3月期の年間売上高は約51億2800万円で香川県内でトップだった。しかし、借入金の増加や狂牛病の影響で売り上げが落ち込み、今回の偽装問題で社会的信用が失墜し、今後の運転資金調達のめどが立たなくなったと判断したとみられる。 【清水直樹】(毎日新聞)
[2月19日21時41分更新]