【ワシントン14日共同】
米連邦政府認可の銀行監督機関である米通貨監督局(OCC)は14日までに、インターネット専業銀行のネクストバンク(アリゾナ州)について、多額の不良債権を抱え経営再建は困難と判断し、銀行閉鎖の措置を取った。全米でネット専業銀行が経営破たんし、閉鎖されたのは初めて。
米連邦預金保険公社(FDIC)は同行の預金者に対し10万ドル(約1325万円)を上限とする預金保険の払い戻しを、小切手を送付する方法で開始した。
日本でも急速に普及するインターネットバンキングの管理の在り方に一石を投じそうだ。
FDICなどによると、同行は資産7億ドル。支店はなく、最低10万ドルの大口預金を集め、インターネットを通じて募った顧客相手のクレジットカード事業に投資していた。しかし信用の低い顧客が当初の予想に比べ多く集まり、不良債権が増加した。
またOCCによると、親会社が同行再建のために提供した3億ドルの資本金は事業の穴埋めや割高な営業経費に費やされたという。