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“外貨”また巧妙ワナ…大手4行が破綻!?自己資本“ズサン”数値を羅列(株ZAKZAK) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 2 月 14 日 16:48:04:

「またしても“外貨”が、大手銀行株の下落を狙って巧妙なワナを仕掛けてきた。今日以降の銀行株の動向には要注意だ…」
“ビッグ4”の一角に名前を連ねる大手都銀の役員がこう言ってみせる。
ここ数日の間、一部関係者の間に「大手銀行の健全性について」と題するペーパーが出回っている。
このペーパーには“大手銀行の推定自己資本比率、2002年3月末予想値”(原文のまま)という項目があり、事実であるなら、まさに驚くべき数値が羅列されているのである。
以下、その内容を列挙してみる(銀行名については筆者の判断でアルファベットに置きかえた)。
A都銀…0.11%
B都銀…5.34%
C都銀…▲2.70%
D都銀…1.17%
E都銀…▲4.66%
F都銀…▲1.80%
G信託…6.53%
H信託…▲5.43%
(注▲はマイナスの意)
ここに挙げた自己資本比率は、これまでに投入された公的資金および繰延税金資産(会計処理と税務処理の一時的な差異によって生じた資産)を除いた自己資本をベースにする形で計算されたものだ。従って、一言で言えば、各行の自己資本比率に関し、お化粧部分をそぎ落とした“素”の姿ということもできる。
それにしても驚かされるのは、大手銀行8行のうち半分の4行が、2002年3月末段階で実質債務超過−つまり経営破たんに陥る、と指摘している点だ。
しかも、この“4行”の中には“ビッグ4”の一角に名前を連ねる大手都銀が1行、含まれているのだ。もし仮に、このことが事実だとしたら、まさに金融パニックが発生することは必至の情勢だ。
ところが、不思議なことに、この“ペーパー”には前述した自己資本比率を導き出すための前提条件となる数値、数式は一切、記載されていないのである。ただシミュレーションの“結果”だけが記載されているにすぎない。
「そうした点で恐ろしく杜撰な資料としか言いようがない。資料としての価値は全くない、と言った方がいいだろう」(大手証券会社アナリスト)
筆者が複数の関係者から取材したところでは、“2001年9月末のリスクアセット(資産)をベースに、2001年度中の不良債権処理額および2002年2月上旬時点の株式評価損の影響を加味してシミュレートした”というシロモノということのようだ。
「そもそも2001年9月末のリスクアセットをベースにすること自体がおかしい。ある意味で悪意があるとしか思えない…」
大手都銀役員がこう言ってみせる。改めて説明するまでもないと思うが、自己資本比率は、簡単に言ってしまえば「資本÷自己資本」という数式で導き出される。前述の大手都銀役員がこう続ける。
「大手各行とも、自己資本比率対策のために、ここへ来てリスクアセットを縮小させているのです。したがって、2001年9月末の数値をベースにすることは全くナンセンスです」
そして注目すべきなのはこの“ペーパー”が自民党の有力国会議員の手を通じて“官邸”に持ち込まれている、という点だ。
「同様の資料は金融庁にも持ち込まれています」(金融庁幹部)
こうした一連のプロセスを経て、この“ペーパー”はオーソライズされつつあるのが実情なのだ。
「実はこの“ペーパー”は、米系大手証券会社のL社に勤務する人物が作製したものなのです。そうした点から考えて、何らかの意図を感じざるを得ません」(関係者)
いずれにしても銀行株には要注意だろう。
2002/2/14

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