東京証券取引所は19日、実際に持っていない株式を借りて売る「カラ売り」に関する対策を発表した。各証券会社からカラ売りに関する発注管理やシステム対応などの報告を求めるほか、カラ売りや信用取引などを利用した売りつけを重点調査項目とし、取引行為のモニタリングを強化する。不公正な売り付けがないかどうか、株価監視の売買審査も強化する。カラ売り規制違反でモルガン・スタンレー証券が業務停止処分を受けたことなどから、金融庁もカラ売りの価格規制の強化を表明しており、東証も取引所としての対応を検討していた。
東証はまた、信用取引残高を毎日公表する「日々公表銘柄制度」について、信用取引残高や株価基準をより具体的に定めることを発表した。株価への影響が大きいと認められる銘柄は毎日公表し、過度の信用取引の利用を未然に防止する。