自民党のデフレ対策特命委員会(相沢英之委員長)は18日の幹部会合で、金融緩和や円安につながる日銀による外債購入を検討課題とする方針を固めた。中小企業対策では昨年3月末で終了した「中小企業金融安定化特別保証」の返済条件の変更に柔軟対応することを独自の提言に盛り込む方向で調整する。
日銀の外債購入は為替売買が財務省の主管のため慎重論が強いが、出席者から「月2000億―3000億円なら日銀の営業範囲でできる」との声が出た。日銀の対応では(1)物価上昇率の数値目標を設けて政策運営するインフレターゲットの導入(2)株価指数連動型上場投資信託(ETF)の購入――も検討課題にする。中小企業対策では金融機関に不良債権処理を促すための金融庁の検査マニュアルについて「中小企業への貸し渋りなどの原因になっている」として、中小企業向け融資に配慮するマニュアルに改正する構想が浮上したが、金融庁は難色を示し、19日に再協議する。