森昭治金融庁長官は18日の記者会見で、小泉純一郎首相が指示した大手銀行の特別検査の結果公表について、「対象企業が風評被害にさらされるのを避けたい」と述べ、企業名が特定される開示方法は採用しない方針を明らかにした。公表時期に関しては、「予測は難しいが、3月中のいずれかの時点で資産査定の債務者区分は決まると思う」と語り、検査が終了次第、3月中にも公表したい考えを示唆した。
同長官はまた、自民党の山崎拓幹事長が提起した整理回収機構(RCC)による不良債権の簿価買い取り案に対して、「二次損失の負担先や銀行のモラルハザード(倫理の欠如)などさまざまな問題が生じる」と否定的な姿勢を示した。朝日生命保険が先週発表したリストラ策に関しては、「契約者の信認を勝ち得るものになることを期待する」と語った。