小泉純一郎首相はブッシュ米大統領と18日に行う日米首脳会談で、構造改革の焦点となる公的資金による金融機関への資本再注入について「現時点では必要な状況にない」としながらも、「金融危機の恐れがある場合には、公的資本増強を含め、大胆かつ柔軟に対処する」として、危機回避のためには資本再注入を辞さない強い決意を明らかにする方針を固めた。関係筋が16日、明らかにした。
不良債権処理の遅れによる日本経済低迷に米側が強い不満を抱いていることに配慮、「日本発の金融危機、恐慌は引き起こさない」とのメッセージを内外に示す狙いがある。
ブッシュ大統領は17日午後、就任後初めて日本を公式訪問する。両首脳の会談は昨年10月の上海以来で4回目。会談では安全保障、国際テロ、地域情勢など幅広い分野で「戦略対話」を促進し、日米同盟関係強化を確認する見通しだ。