金融庁と日銀は4月のペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本1000万円とその利息までとする措置)凍結解除にあわせ、普通預金金利に上限を設ける方針だ。2003年3月末までは普通預金が引き続き全額保護されるため、信用力の劣る金融機関が過度に高い金利で預金集めに走るのを防ぎ、その金融機関が破たんした場合の処理負担が膨らまないようにする。1年間の時限措置とする。
普通預金金利の上限規制は臨時金利調整法に基づく。規制金利の復活は1994年10月の金利自由化以来7年半ぶり。金融庁は月内にも金融審議会(首相らの諮問機関)の金利調整分科会を開き、普通預金金利の上限設定を答申。これを受け日銀は2月28日か3月の金融政策決定会合で上限金利を決め、金融庁は金融機関の金利の最高限度を定める告示を変更する。
具体的には金融機関ごとに普通預金金利(現在年0.02%程度)が定期預金金利(預入額300万円未満、期間1年以上2年未満で年0.05%程度)を上回らないようにする案を軸に検討する。